2012年7月9日の改正入管法の施行前までは、日本に在留する外国人が一時的に外国に出国して再び日本に入国する場合は、通常、再入国許可申請手続きを経て許可を受けてから出国していました。なぜなら、許可を受けずに再度の入国をしようとすると、出国により在留資格は消滅しており、新たに入国する外国人と同様の上陸手続きが必要となってしまうからです。他方、事前に再入国許可を受けていれば、出国時の在留資格の保持する外国人として入国することができるからです。
しかし、2012年7月9日から、本来の再入国許可を受けなくても、簡易な手続きのみで外国人の再入国が認められる、みなし再入国許可制度が始まりました。
その手続きとは、具体的には、出国時に再入国出国記録(再入国用EDカード)の「みなし再入国許可による出国を希望します。」と記載のある欄の□にチェックすることにより入国審査官に対して再入国の意思表明をし、併せて在留カード又は特別永住者証明書を提示する、というものです。
本来の再入国許可と異なり手数料もかからず、時間もお金も節約できます。
ただし再入国許可の有効期間は出国日から1年以内(特別永住者は2年以内)になります。
また出国日から1年以内に在留期限が到来する方は、有効期間はその期限日になります。
この制度を利用できるのは、有効な旅券と在留カード又は特別永住者証明書を所持する外国人ですが、まだ在留カード又は特別永住者証明書に切り替えていない方でも、一定の期間、それらとみなされる外国人登録証明書を所持している方であるならば、利用可能です。
本来の再入国許可制度も引き続き運用されますが、今回の改正で有効期間の上限が伸長されました。再入国許可の有効期間の上限が5年(特別永住者は6年)です。
再入国の予定にあわせて、本来の再入国許可制度とみなし再入国許可制度の選択が可能となっています。
コメントをお書きください